UCCグループ企業、バイオマスボイラー導入 GHG年間674t削減
UCCグループのホーマーコーポレーション(滋賀県東近江市)は4月8日、コーヒー抽出工程で発生するコーヒー抽出残渣(コーヒー粕)を燃料とするバイオマスボイラーを導入し、稼働を開始したと発表した。抽出残渣を燃料として燃焼し、その排熱エネルギーを用いて蒸気を生成する仕組みで、製造工程の脱炭素化や廃棄物の有効活用につなげる。
コーヒーのサプライチェーンにおけるCO2排出源、調達から廃棄まで広範に存在
コーヒー事業におけるCO2排出は、原材料の調達から製品の廃棄に至るまで、サプライチェーン全体にわたって発生する。
原材料・商品の調達段階ではコーヒー豆の生産に伴うエネルギー消費があり、工場での製造段階ではコーヒー豆の焙煎や粉砕、パッケージング工程での電力・燃料使用などに加え、製造過程で発生する廃棄物の処理も排出要因となる。
脱炭素に向けては、各段階ごとの排出源を可視化し、調達・製造・物流・消費のすべてを対象とした包括的な削減策が求められる。

コーヒーのバリューチェーンでのCO2排出イメージ(出所:UCC上島珈琲)
バイオマスボイラー導入によりLNG使用量20%削減
ホーマーコーポレーションは今回、廃棄していたコーヒー粕を燃料として燃焼し、排熱エネルギーを用いて蒸気を生成するバイオマスボイラーを導入し、4月3日に稼働を開始した。
同社の説明によると、同ボイラーで生成した蒸気をコーヒー製造工程に利用することで、従来使用していた都市ガス(LNG)の使用量を20%削減できるとしている。これにより、GHG排出量は年間約674tーCO2削減できる見込みだ。
同社は今後、製造工程で発生する副産物をエネルギーとして循環利用することで資源の有効活用を進めるとともに、GHG排出削減にも取り組み、環境負荷の低減と持続可能な社会の実現に貢献する方針。

ホーマーコーポレーション本社工場に設置されたバイオマスボイラー(出所:ホーマーコーポレーション)
UCCグループは「より良い世界のために、コーヒーの力を解き放つ。」をパーパスに掲げ、2040年までのカーボンニュートラル実現やサステナブルなコーヒー調達の推進に取り組んでいる。
持続可能な社会の実現と事業成長の両立を図る中、同社によると世界初となる「水素焙煎コーヒー」の量産など、新たな価値創出も進めている。
当メディアでは、同社グループの水素利用の具体的な取り組みや水素焙煎コーヒーの詳細を解説している。

(出所:UCC上島珈琲)
記事出所: 『環境ビジネスオンライン』 2026年4月10日出典

