国内データセンター市場、2030年に5.6兆円規模に成長 JEITA予測

一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA/東京都千代田区)は12月16日、国内外のデータセンター(DC)の動向をまとめた市場見通しを発表した。世界のDCサービス世界市場は、2030年に1兆7200億ドル(約267兆円)で、2025年比で2倍超の市場規模となる見通し。日本国内のDC市場は、同年に5兆6540億円に成長すると予測した。

世界のDC市場、2030年まで年平均約15%増の見込み

世界のDC市場規模は、2025年から2030年にかけて、年平均15.3%のペースで拡大すると予測する。特にSaaSやIaaS、PaaSなどのクラウドサービスが大きく伸長が期待されるという。

生成AIの需要に加え、クラウドサービスを中心としたサービスや動画配信やゲームなどのデジタルコンテンツ需要、AI学習・推論に対応するGPUサーバーや高速ネットワークの需要拡大が複合的に作用し、グローバルでのDC投資を後押しすると分析している。

世界のDC市場の見通し(出所:電子情報技術産業協会)

世界のDC市場の見通し(出所:電子情報技術産業協会)

日本のDC市場予測、年5.4%増のペースで拡大

日本のDC市場も、年平均5.4%増と堅調に推移していく見込みで、2025年の4兆3453億円から2030年に5兆6540億円に達するとしている。

日本のDC市場の見通し(出所:電子情報技術産業協会)

日本のDC市場の見通し(出所:電子情報技術産業協会)

また、DC市場拡大に伴い、GPUやCDU、サーバー、ネットワークスイッチ、SSDなどの関連製品市場も拡大すると予想される。

世界のDC関連製品市場は、2025年の6860億ドル(約106兆円)から2030年には1兆6907億ドル(約262兆円)と、2025年比で約2.5倍に伸長すると予測する。

DCの高度化に伴い、課題も顕在化

一方で、JEITAは、電力消費の増大や発熱への対応、冷却効率の向上など、データセンターの高度化に伴い課題が顕在化していると指摘する。今後は、電力需要の拡大や脱炭素化への対応といった複合的な社会課題の解決も強く求められると解説している。

(出所:電子情報技術産業協会)

(出所:電子情報技術産業協会)

なお、同調査は、主要国政府の政策や海外先進企業の動向など公知情報の分析および国内外先進企業へのヒアリングを基に、需要を推計したもの。

記事出所: 『環境ビジネスオンライン』 2025年12月18日出典

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