安全で円滑なアンモニア燃料補給実施に向け、ガイドライン策定 国交省

国土交通省は6月30日、アンモニア燃料を船舶に補給(バンカリング)する際の、安全確保に必要な実施すべき事項をまとめたガイドラインを策定し公開した。
バンカー船への搭載が必要な設備や手順などを解説
アンモニアは、海運のカーボンニュートラル実現に向けたゼロエミッション燃料の一つとして、利用拡大が期待される一方で、毒性を有することから、バンカリングにあたっては十分な安全対策が求められる。
そこで同省は、2023年度に有識者・業界関係者・関係省庁からなる「アンモニア燃料船への安全かつ円滑なバンカリングの実施に向けた検討委員会」を設置し、バンカリングの際の安全確保に必要な設備や実施すべき事項を検討してきた。今回はそれらをガイドラインとしてまとめた。
ガイドラインの主な内容は、以下の通り。
- 緊急離脱システムやアンモニアガス検知器などのアンモニア燃料船およびアンモニアバンカー船に求める設備
- 作業者の立ち入り禁止場所の設定など、アンモニアバンカリング時の事故防止対策
- 事前の安全教育の受講・訓練の実施や作業時の個人保護装具の着用といった作業者が実施すべき事項

ガイドラインの主な内容(出所:国土交通省)
同省は今後、事業者に対しアンモニアバンカリングの安全かつ円滑な実施を促すとともに、海運業界のカーボンニュートラルに向けた取り組みを継続していく。
【参考】
記事出所: 『環境ビジネスオンライン』 2025年7月2日出典